SID FRANK : Beijing 1988

来日もしたカナダのアンビエントアーティストSid Frankの2024年のカセットテープ。
'88年7月23日と24日に北京で録画されたビデオのオリジナルオーディオ等を編集した2024年8月録音。
曲名からもわかるように30数年以上前の北京のフィールドレコーディングです。
自転車のベルの音が当時の北京を伝えています。
フィールドレコーディング好きの人は要チェック！
オススメ。

「1988 年 7 月の晴れた北京の朝、私はフォーエバー ブランドの自転車に乗り、荷台にかさばる VHS ビデオカメラを載せて出かけました。初めて使うカメラは、それまでの 7 か月間教えた大学から借りたものでした。私は、日常的に通っていた路地、公園、市場、通りを撮影するつもりでした。私の人生に大きな影響を与えた街の個人的な記録を残したいと思っていました。
その後すぐにカナダに帰国し、中国に帰りたいという思いを紛らわすために、家族や友人にビデオを見せ、パートナーと一緒に時々見ました。結局、私たちは中国に戻り、ビデオは保管庫で埃をかぶったままになりました。
数年前、カナダに戻ってから、ビデオをもう一度見ました。当時の北京の街を歩き回ったときの気持ちが、画像と音声の両方で非常によく伝わってくることに驚きました。これは、その後劇的に変化した街の記録です。
また、録音したことの記憶がほとんどないこと、そして自分が大きく変わっていたことにも驚きました。
Beijing 1988は、記憶と変化についての私の考察です。録音から数十年経って自分のサウンドトラックをビデオに追加することで、過去を現在に持ち込みたいと考えました。サウンドトラックには、記憶のように時間の経過とともに変化し歪む元のオーディオの要素を取り入れています。 この録音は、2023年末に中国と日本で行った一連のライブパフォーマンスから発展しました。北京のfruityspaceで演奏している間、私はビデオを持ち帰っていると感じました。この録音は 画像がなくても自立しており、音だけに集中することで、数十年前に北京の独特の音を発見したときに私が感じた方向感覚の喪失とその後の静けさを、リスナーが体験してくれることを願っています。 朱文波の素晴らしい提案により、北京の日常生活の「サウンドトラック」が 1988 年以来どれほど大きく変化したかを示すオリジナル オーディオからの抜粋を収録しました。(1988 年にいたるところで聞こえた自転車のベルは消えてしまいました!) このプロジェクトをリリースする意志を示してくれた朱文波と、長年にわたる友情に感謝したいと思います。 このプロジェクトと私の音楽活動すべてに対する限りない励ましとたゆまぬサポートをしてくれた息子のジョシュアとサイモン、そして妻のアイビーには計り知れない感謝を申し上げます。 (シド フランク) --------

2024年8月にモントリオールで録音された電子機器とMIDI楽器。
1988年7月23日と24日に北京で録画されたビデオのオリジナルオーディオと、その時に私に与えられたミックステープ（クレジットなし）からサンプルを採取しました。」



1. Beijing 1988 30:31
2. Beijing Normal University 01:48
3. Beitaipingzhuang Market 01:46
4. Houhai 03:11
5. Qianhai 02:07
6. Yaer Hutong and Dianmenwai Street 04:26
7. Forbidden City East Wall 01:18
8. Wangfujing 01:46
9. Donghuamen 00:53